versus企業体質
新入社員として働き始め、はや6ヶ月目に突入した。最近では、蝉の声もいつの間にか収まり、朝晩に肌寒さを感じることまである。スーツで出勤している身としては、ありがたいことこの上ない。
最近、自分の身の周りで退職という選択をする人がポツポツと現れている。
例えば、つい先日同期入社の一人が仕事を辞めた。理由は、希望としていた業務とはかけ離れた部署に配属されたからだという。
私は、退職した同期と特に仲が良かったわけではないので、彼女がどれほど悩んでいたかは知ることができなかったけれど、就職活動を(恐らく)頑張って入った会社を辞めようと思うくらいには悩んでいたのだろう。
また、学生時代の友人もつい先日退職をしたという。彼の場合はストレスによる体調不良が業務に支障をきたすレベルで見られるようになったことが原因だ。
「まだ頑張ろう!」そう心では思っていても、吐き気は収まらず、出勤時の電車を途中で降りて吐く。著しく体調を崩すといった経験をした結果、仕事を続けられる自信が無くなったのだという。
どちらも、現在は身体的にも精神的にも健全な状態であるということで、本当にホッとしている。取り返しのつかないことになる可能性もあったわけで、よく見聞きする自殺関連の報道と自分を隔てる距離は案外、そんなに離れていないのかもしれないと思う。
自分も、社会の理不尽というか、洗礼?を最近は感じている。臭いものには蓋をし、自分が安全地帯に留まるために全力を尽くす人間に囲まれ、イライラも怒りも募る、募る。
・誰かがやってくれるだろう精神。
・忙しいのは自分だけと思い込む想像力の無さ。
この二点が特に目立つ。チームワークも感じられず、スタンドプレーばかり。
この状況の改善のためには、組織の抜本的な改革くらいの規模での変化が必要だとは思いながらも、いち新入社員である自分には、フラストレーションを溜めること以外は、どうすることもできない。
しかし、一番怖いのは、こういった環境に慣れ切ってしまうことである。今自分が置かれている状況に対して客観的になり、常に自問自答を繰り返すことは大変な闘いではあるけれども、これをいかに長く続けられるかで、自分評価における自分の人間としての価値が決まるような気がする。
『常にあなたを他の誰かのようにしようとする世の中で他の誰でもない自分でいること、それは人間にとって最も過酷な戦いに挑むことを意味する。戦いを諦めてはならない。』
これは、日本を代表するアパレルブランドである、コムデギャルソンの広告に使用された言葉です。
明日からまた頑張ろう。